kokoro 日本の心

単なる雑記です。

検疫生活8日目 テレビ番組について思うこと

こんにちは。

検疫生活も8日目、大分時差も取れてきて昨夜は10時くらいまで起きていられた。ホテルに缶詰め生活なので買い物、散歩に出る以外は室内で過ごす時間が大部分なのだがテレビは朝のニュースを少し視聴する以外ほとんどみないでいる。そのニュースもコロナウイルスの話ばかりで退屈である。一日の番組の構成をチェックすると、ビジネスマンが出かける午前の早い時間ではニュース、その後、主婦向けの生活番組、芸能ニュース、報道解説番組?が延々と続く、そして昼頃には暇な爺さん婆さん向けなんだろう、昔のドラマの再放送があり松方弘樹の「遠山の金さん」や中村吉右衛門の「鬼平犯科帳」なんてやっている。懐かしや。夜は芸人さんが出てのバラエティ、洋画、「半沢直樹」等、局の視聴率、広告収入稼ぎの新しいドラマ、そして深夜放送と続く。ざっとNHKを除き各局ともこういう構成だろうか。中でも芸能番組、報道解説番組は何かと鼻につく。レポーターやMCが世相を批判したりコメントしたり、芸能人の不倫を暴いたりするのだが、「偏向しているやんけ」、「お前が分け知り顔で言うなよな」、「別にええやんか、そこまで言う?」みたいな気分になってしまうのでみる気がしなくなる。世の中の主婦や一日中暇なじじ、ばば達はなぜ平気でこれを長時間視聴できるのだろうか? テレビに洗脳されてしまって、一日の始まりにテレビをつけなければならない中毒なのだろうか?

メキシコでもテレビ番組はつまらない。朝はニュース、昼はノベラ(Novela)と呼ばれる大衆メロドラマの再放送、夜は新しいノベラのシリーズかサッカー、そしてその日のニュース、日曜ならプロレスの実況が入る。そのノベラは実に愛憎取り交ぜてどろどろの世界を描いており、不倫など日常茶飯事、殺人も何でもかんでもありの世界で、いかにも中年女性の好きそうな内容になっている。しかし最近では局で自社制作できる予算がなくなったため、トルコやインドの放送局から出来合いのものを買ってきているとのことだ。以前、何気にノベラを見ていたらインド人や中東人みたいなので彫りの深い顔の俳優が出演しまくっているので、「これどこの国のテレビやねん?」と笑ってしまった。また日本の「世界ふしぎ発見」、「世界の果てまで行ってQ」のようなバラエティ番組のようなものはない。海外に取材に行く金もないのだろうと思う。バラエティ的なものは「メキシコ人100人に聞きました」程度のクイズ番組くらいでこれも全然面白くない。

テレビは日墨双方でいつからこんなにつまらない番組ばかりになってしまったのだろうか?両国で若者のテレビ離れが著しいし、私のようにテレビを見なくなった老人?も出てきているようなので視聴率は低下し広告収入は減るばかり。したがって面白い番組を作る予算も削られておりますます面白くなくなる。逆にメキシコではYou Tubeの視聴率がすごい。You Tuber ,Influencerと呼ばれる有名人が何人もいる。彼らの番組内容はまさに日本のバラエティ番組そのものだ。それにおもしろい。若者、子供はみんなYou Tubeを見ている。製品の宣伝も一般テレビ番組に出すよりYou Tubeで宣伝した方が効率が良い。まだ日本ではYou Tubeの視聴はメキシコ程ではないが芸人さんでYou Tuberへ転向する人もぼちぼち出てきている。番組も多岐なテーマに渡っており、一日ネットサーフィンしてもあきないくらい、多くの才能のある人がいろいろな番組を作っている。テレビ局がその面白さにかなう訳はない。

コミュニケーション媒体がテレビかラジオしかなかった時代、それを見る聴くしかなかったわけで、そういう時代は他に見るものがないので、テレビはおもしろかったような気がする。そういう時代に育った人はテレビをまだ見ているのだろうが、今はネットにアクセスすれば比較にならないくらいの多くの情報量を入手できるので、テレビ局が作る画一化されたテレビ番組に魅力を感じなくなったのだろうか。映画を見たければ月額1000円くらいでNetflixで好きな映画が好きな時間でいくらでも見れる、吹替も字幕もついている。CFが15分毎に入るテレビで映画を見る必要はないのである。したがってこれからテレビはどうすれば生き残れるだろうか?このままの路線で老人と主婦向けの番組構成では今のテレビを見ない若者が成人に人口の大部分を占めるようになったら、誰もテレビは見なくなりテレビ局は潰れるばかりである。てなことを家人に言うと「わたしゃテレビは絶対必要だわよ、あんたは別に無理して視んでええやん。それに嵐の番組録画したいから番組録画機能できるテレビ買って」だって。我が家はまだ昭和の人間なのである。